美しい柄で見るものを魅了する神の召し物

伝説の織物師「ヴァンシルク」と、同じく伝説の絵師「ヴァンビーナス」が共に「神」に出会った日から七日の間に仕上げた、彼らが見た神の模倣品

二人は同じ日に同じ場所で「神」に出会ったという
その神はとても美しく格好よくて、見とれてしまい言葉を忘れてしまうほどだったと語っている
お互いに意気投合して、共にその神を再現しようとタッグを組み、わずか7日の間にその姿の模倣品を完成させた

出来上がった品の再現度を二人は非常に気に入ったものの、どうしても一点だけ気に食わない箇所があった
織り方にも図画にもどちらにも原因があるといえる微妙な問題だったため、二人は大げんかになった
そこに再び「神」が降りてこられ、二人の作品を見て感心されたという
そしてその非常に高い再現度を気に入った神は、唯一の問題点を自身の召し物にそのままそっくり模倣した
さらに二人が手がけた品と神自身が纏っていた召し物を交換し、神の持ち物だった召し物は二人の宝物となった

しかし二人の没後早々に召し物は盗賊によって盗まれ、今なお所有者を転々と変えながら世界各地を廻っている
神もまたその行方を追って各地を転々と飛び回り、その美しい姿で人々の目の保養をしているのだとか