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マメリカ公歌
嗚呼、高貴なる豆よ
我ら口にするは畑より生まれし偉大なる
命を謳う栄養よ
明日のため友のため愛のため
何時如何なる時であれ
上記はマメリカ帝国の女帝「マメリカ=アンジー=トーリー3世」によって作詞・作曲・編曲が為された、国民的栄養讃歌の一節(より抜粋)である。
国土全土で栽培・研究が行われている「マメ」の可能性と、魅力、そして食事という文化が生命活動に与える喜びを交えた内容となっている。
女帝は自らが書きおこした詩・曲はあくまで骨格であるとし、自由な編曲や作詞を許可した。故に方言や対象年齢、また農家や研究家それぞれの思いを乗せる様々なバリエーションが存在する。国家公認で公式なものは無いとしたことから、これまでに登場した全て、そしてこれから生まれてくる全てが、マメリカ公歌として対等に扱われる。
ツルと乾燥させた豆の皮で築かれた大聖堂には、その全ての歌詞とメロディを記録する蓄音機が備えられている・・・らしい。生憎私は実物を見たことがないのでね。そんな大容量な情報を蓄えられる仕組みが実在するなら、マメリカの技術はどこよりも発達していることになる。この真偽を知るものは誰だ?