Atradium

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リフレクションビフォー

無傷の狂戦士

受けた攻撃をまるまる傷を癒す力に変換してしまう強力な魔法だ。
副作用を理解していれば怖いものなしで、ガンガン攻め込んでいけるのも面白いところ。
かつての英雄「流血のマゾヒスト」こと「ゲルマンジ=ビーチェロ」は、この術の先駆者にして最大の師匠。


この術は、上述の通り、自身が負うはずであるダメージを、治癒能力へと変換する結界を自身の表面に展開する技。
物理攻撃も魔法による攻撃も、すべて対処することができる。
ただし、ダメージにならない類の、たとえば呪いは変換できないためこれは受けてしまうので要注意だ。
また、傷は癒えるものの、ダメージ(痛み)は残るので、激痛に耐えられるマゾっ気が必要である。
とはいっても、この術の副作用は精神から徐々にマゾになっていくことであるため、はじめの敷居は高いものの「慣れ」というか、「欲求」というものなのか、次第に術に惹かれていくのだという。
要するに、
「痛いけど怪我しないし、もっと痛いほうがうれしいから、痛くしてくれるところに飛び込んじゃうぞ☆」
という術。


術の制約として、発動を持続できる時間は個人差はあれど平均してだいたい30分。連続での使用はできず、術を再度利用するまでの間隔はおおよそ半日。効果が切れると倦怠感に包まれ、術中に受けた「はずの」痛みがじわじわ戻ってくる(術を使い込むにつれてこの期間も苦痛ではなくなるのだというが・・・)。

ビーチェロの昔は真面目な戦士だったのに、晩年は気が狂ったように戦場を走り回る狂戦士になり果てていた。
しかし彼を非難するものは極めて少ない。性格がどうであれ、残した功績と伝説の数が讃えられる時代に生きた、立派な生き様だ。