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ダミーフェイス
「擬態」という言葉を知っているだろうか。
自身の姿をあるものに似せることで、身を隠したり威嚇するライフの知恵である。
カモフラージュ、保護色、などとも呼ばれているので、こちらだとピントくる方も少なくないだろう。
ハスクタイプのエフィル《ダミーフェイス》は、ライフに擬態することで相手に自身の存在を気づかれることなく接近するという、いささか気分の悪い輩だ。
騙し顔
ダミーフェイスの名のが示すように、このエフィルは「表情」を化かすことでライフの気を引こうとする。
統計では笑顔:泣き顔:懐かしい顔が3:3:1の割合で顔を作り替えている。
まずは体のつくりを接近してきたライフのそれに似せ、続いて表情を作り上げる。
ライフからしてみれば、自分と同族の冒険者が笑いながら/泣きながら近づいてくるものだから、そこまで深い警戒を持たない。その隙を突いてくるのである。
さて、「懐かしい顔」というものであるが、これはライフの記憶の中を検索することで、もっとも精神を動揺させる可能性の高い人物の顔を我がものとする能力をダミーフェイスが所持しているということである。
過去に一途な思いを寄せた人物や、世話になった恩師、敵対し離別したライバルなど、ジャンルは問わないらしい。
もっともやっかいになる可能性もあるこの能力については未だ未開の部分が強いため、ここではあまり触れないでおく。
ダミーフェイスの戦闘方法は上述の擬態能力を駆使して接近、隙を突いて物理攻撃を仕掛けるというものである。端から見れば単純明快だからこそ、気づきにくく、そしてショックも大きい。
弱点は「見破られること」それ自体で、エフィルであることに気がついたら指を指して「嘘だ!」などと叫んでみるといい。笑顔と泣き顔のパターンでは、これだけでエフィルは全速力で逃走、あるいは蒸発してしまう。
懐かしい顔であったなら、心を落ち着かせて冷静になった上でカマをかけてみる。偽物だと気づいたなら微笑んで、「ヘタクソ」とありったけの憎しみを込めてつぶやいてみる。大概の場合はこれで爆発する。
君たちの健闘を祈るよ