Atradium

CC-LICENSE BY-NC-SA クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
copyrights 2012 Atradium

不浄を浄化せし者

どうやらこの広い世の中には、浄化屋なる職に従事するヒトがいるらしい。
その仕事というのも、死してなお未練が残りエフィルとなった者、不意に剥離した魂と体、数多の呪いを以って理に背いた者などを[浄化]し、元の在るべき場所へ還すことという。



道具と技法の知られざる

浄化の際に用いられる道具は塩と音石。音石とは蓄音と再生を自在に扱える、一部の音響マニアやメッセンジャーが利用する天然鉱石。このふたつを掛けあわせ、誰も知らない方法を用いて浄化を行うらしい。
誰も知らない、というのには少し語弊がある。
彼らが扱う技法は極めて機密性の高いもののようで、偶然に現場を目撃したもの、何らかの方法で技法を知ってしまったものは、必ず関連する一切の記憶を消されてしまうのだという。
依頼を立てたら、全てが片付いたと報告を受けるまで静かに待つことしか許されない。
非常に興味深い技法である一方で恐怖もある…


並外れた能力者

彼ら浄化屋の功績は凄まじく、そのリストを見たら誰もが恐れおののく。中でもとくに有名な事例を数点上げてみよう。
・眠気を食らうエフィル「ドルシネス」の群れの完全浄化
・マッドマジシャン「ドーソ=ダン=シテマ」の術で魔獣化した百あまりの獣を単身で浄化
・悲劇の弟姫「ルーナ=テニット」のエフィル化から30時間でライフとして蘇生

もちろんいずれの件も、その詳細を誰も知らない。