Atradium

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シールアルロイ

《封印》の効力を増幅させる作用をもつ鉱石

ルフの一族「サーニアス」によって代々守り継がれてきた秘石である


 元々は巨大なひとつの塊として《終焉》を引き起こすと云われる魔物を封印していたが、あまりに強力な封印を一カ所に集中させることは危険と判断され、ごく限られた力ある封印師に少しずつ欠片として与えられた。自然界では生成されないため、世界に散らばる欠片は彼らがもつものに限られる。
 誇り高い一族はシールアルロイの起源を語ることはせず、また終焉の魔物についても公言はされていない。仮説には、既に魔物を閉じ込めた状態で空からやってきた、《失われた歴史》を解くキーワード、魔物は鉱石と同一でありあらゆる物を封印する力を持つ、などスケールの大きいものが並ぶ。

シールアルロイのオリジナルの所在は明かされていないため詳細は不明である。
欠片に共通する特徴は以下の通り。
・非常に艶のある質感
・電気を通す
・光をよく反射する
・とてつもなく固い
・重量は結構軽い
 シールアルロイは前述の通り、全体として《終焉の魔物》を封印しているが、欠片ひとつひとつにも個別に何かを封印して異空間へ隔離する容量が存在する。このとき封印の対象となるものは欠片自体の重さには影響しない。また、封印が解かれると欠片は砕けて普通の石ころに変化し、封印の増幅作用も失われる。ちなみに砕けていく度に絶対数は減少していることになる。


[追記]

 流行の疫病「炸裂症」によってサーニアスが絶滅したと伝えられた。専門に調査してきた身として、ここに追悼の意を表する。
 未だ謎深い《終焉の魔獣》の封印の礎を管理するものがいなくなり、また全ての事実を知るものがいなくなった。私はこの後サーニアスの一族が暮らしたという雲の中の里を探し、関連する情報を逐一報告しようと思う。ついては多くの人手を要すため、同志がいれば協力をお願いしたい。