Atradium

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元素と属性の結びつき

多くの冒険者は「属性」や「タイプ」、「○大元素」という言葉を聞いたことがあるだろう。
これらに関しての解説は他の文献に委ねるとして、今回は「~の加護」といった表現に用いられる《神》や《精霊》の類について考察する。


まずはじめに、ひとつ確認しておこう。
一読者であるあなたの認識では、「属性」とは何種類存在するか。その数を頭に思い浮かべて欲しい。
続いて、隣の席にいる方に同じ質問をふってみよう。
最後に今資料館に入ってきた冒険者にも、同様に訪ねてみよう。
どうだろう、同じ数字は帰ってきただろうか。おそらく帰ってきていないだろう。
属性とは性質による分類を、相性や特徴の順に並べ替えて表現したものだ。そのため、分類を行ったものの裁量で形はがらりと変わってしまうのだ。


この裁量を決める基準、これは一体どこから来るのだろうか。
私は「属性の分類数」をしばらく研究しているうちに、ひとつの法則性を導きだした。
そしてその法則が、地域ごとに差が生まれることに繋がり、最後に宗教概念へと辿り着いた。


多くの属性概念に共通するのは、属性とは世界を構成する物質(エネルギー)の最小単位であることだ。
採用する地域の広い「四大元素」を例にとると、世界とは《火・水・土・風》によって創られていることになる。
そしてこれら属性には、それぞれを司る守護神のようなものが存在して、大抵《精霊》と呼ぶ。
精霊はひとつの属性につきひとりいて、お互いのバランスを保ちあうバランサーの役割も務めている。


「~の加護」と称されるものは、この精霊の力を授かっていたり、洗礼を受けていたり、宿っていたりする。
これにより特定の属性の力を強く発揮することができるようになる。この状態を属性を付加された状態と呼ぶ。


しかし精霊というものは形をとることもなければ、(バランサーの役割を持ち均衡を図るため)存在を確認することもできない。《神》とよく似た存在だ。
信ずる気持ちに加担して力を貸してくれるかもしれないし、過信は身を滅ぼす可能性も十分に備えている。
もちろん相性問題が存在することは事実であるが、こういったところの最終判断は各々に託すしか無かろう。