Atradium

CC-LICENSE BY-NC-SA クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
copyrights 2012 Atradium

ディバイドハート

《はじめに》

多くの能力を持ち合わせていたり、高度な術を使いこなせる者は、なにかと狙われる的になりやすい。
その都度なぎ払うことができればまだいいが、結果として熟練を重ねれば悪循環に陥る。
こうした苦労から解放されるべく、能力者は自分の持つ能力を隠す方法を模索し始めた。
以下紹介するディバイドハートはその方法のひとつである。


《ディバイドハート》

[別称:ハートプリセット]
自分の能力を分割することで、異なる能力を持った自分を演じる高度魔術。
高難度・ハイリスクでありながら使い道が難しいため、一般にはあまり認知されていない。
※分心術:セパレートに近い系統であるが、あちらは「肉体」、こちらは「精神」にと働きかける場所が異なる。

1.ベース作り
能力は、術者の身体と精神に依存(格納)する。
力の依代を複数にわけることで能力全体を知られなくし、リスクを回避する。
身体を分割することは不可能であるため、精神を分割する。
(これはエフィル:リフス種の複数の意思がひとつの身体に宿る性質から編み出された手法である)

2.能力の分割
分割して出来上がった2つ目の精神に、隠したい能力を移動する。
必要であれば、性格や記憶の一部もプリセットする。

3.精神の切り替え
術者は必要に応じて所持する精神を切り替える。これには高い集中力を要する。


《制約》

身体は分割していないため、分身とは違って同じ時系列に1人しか存在できない(表面に現れない精神は一時的な昏睡状態となりココロに戻る)
意識や文化的能力(言語など)は全ての精神間で共有する
あくまで「分割」であるため、術者は常に50%以下の能力しか発揮できない(分割は均等に行わなければならない)

《そのほか》

分割できる精神の数が多いほど熟練度が高い
変身能力者は、変身後の姿ごとにプリセットを作ることで、姿を切り替える際に生じるラグを短縮できる

《要注意!》

精神の切り替えには高い集中力を要すると記した。
もし、切り替えの途中で集中が途切れてしまった場合、表に出る精神が存在しない状態に陥る可能性がある。
つまり「心の無い抜殻」状態と化してしまう恐れがある。
この状態になってしまった場合、復元する方法は恐らく存在しない。
エフィルに関する多くの情報から察するに、その末路はエフィル:ハスク種への変異だろう。