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ワッキュルモンテの復讐
旅人を妨害し冒険を妨げる敵は、単にエフィルだけではない。
その代表格がワッキュルモンテだろう。
ワッキュルモンテはもともと小さなライフの一族だったが、彼らの集落が隕石によって燃やされてから、彼らの怨念が姿を変えて感染・憑依する一種のウイルスとなったため、現在ではその感染者を指し示す語として使われている。
[食べ物を集めたくなる]
ワッキュルモンテに感染すると、自らが意識をしていないにもかかわらず身体が勝手に動き、他所の旅人のもつ食べ物に対して盗みを働くようになる。この精神支配は本人のもつ本能レベルに対して影響するため、仮に満腹であったとしても、近くを食べ物をもつ旅人が通りかかれば行動をとってしまう。
マッドサイエンティストのとある実験では、全身を縄でつないで盗みを働けないようにした旅人が、普段の何十倍もの力を発揮して縄をひきちぎったという。
[悲しいその由来]
ワッキュルモンテが抱く極度なの「食べ物」に対する執念。
彼らの狭い小さな集落は、土地が弱かったため作物には恵まれていなかった。もともと高い能力を持っていなかった種族が追いやられ、ようやく安住を手にした場所がそこだったのである。
隕石が落ちた年は、いつもより更に環境に恵まれない一年で、皆食べ物に飢えて衰弱していた。逃げる間もなく降り注ぐ火の粉の中で一族は意を決して復讐を誓い合った。
[早期発見で円満な冒険ライフを]
感染者に対して食欲が特別発生するわけではない。
ただ食べ物を奪い取ることを身体がやめないだけである。
しかしケンカの元になるので自覚症状が出たら速やかに治療すること。
治療法はいたって簡単で、その季節の旬の食べ物を、暖かいお茶と一緒に食すだけである。予防にもなる。
ワッキュルモンテが旅人の身体を安住の地にしたいと願っているのなら可哀想にも思えるが、上記治療法によって彼らが「満腹」を感じて成仏するのだと考えれば、協力したくなるだろう?